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創痛

by 莉津

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1.
最後だなんて、やめて。 嘘でもいい。笑って。 あなたばっかり先を行くのね。 惨めに泣いて、叫んでいたって知らんぷり。 狡いね。ふあっと消えたくなる。 ねえ、答えて。足りないものはなんなの? ねぇ、誓って。最後にさせないで。 困らせてみたかった。子どもみたいだな。 期待してみたかった。 2人じゃなくなる。 満たされない、満たされたいや 居ても居なくてもおなじでも あなたじゃなきゃヤダ、 馬鹿だから変わらないまんま 謝らないで、やめて。 許さなきゃって気になる。 だからやっぱり悪い人でいて。 「君だけ」なんて 縛って騙してきたくせに! 許して。あなただってそうでしょ? ねぇ、どうして。間違って欺いて笑ってる? 手と手繋いでいたって、ほら 結んで開いて盗んで燻んだ愛を、今も。 でもいつかのあなたも私も うそつき、うそつき だなって、思うと笑える。 「さよなら」なんてやめて。 嘘でもいい。笑って。 あたし、やっぱりあなたじゃないと、 図々しく泣いて、愛して、縋って 馬鹿みたい。 触っていたって虚しくなる。 ねえ、答えて。足りないものはなんなの? ねぇ、誓って。最後にさせないで。 これってなんだったんだろう? ねぇ、どうして。 ねぇ、返して!
2.
行方不明の想いがまたゆらゆら揺れてる 赤い糸 絡まって、大迷惑。 愛とでっちあげた其れは何れにせよ ザアザア雨だし 君の笑顔がなんか嫌だった。 其れもその筈で 二人は壊れかけ 戻れない 1/nになっていく 送信取り消してしまえば 「君は誰?」 歪んで、薄らいでいくのが、こわい 再帰的にまた僕は恋をしてたな 目の前が遠ざかる様だ どうして?君は辛くもなかった? だから、涙も嘘もお金で返せ! 君がどうしていなくなった? それすらどうして分からないんだろ 変わっちまったんだ 過去になった時間だけが どうして忘れたいんだ! それでもどうして愛おしいんだろう? 願ってたって戻れない 最初から最後まで仕組まれた 罠だなんてもう笑えない 言葉だけだと変に軽薄で。 「だって」「なんで?」 最後の言葉だけがやたらと鮮明なの 酸素が死んでいった様だった 愛されたい 喉の奥から手が伸びてくるほど また求めてたのは唯、愛だった もうヤダ 全て終わっちゃえばって 僕の言葉にならぬ嗚咽を愛せ! いつかどうでもよくなるんだ だけれど本当はよくないんだよ 分かってたいなんて、 無理だ。待ってたんだ。「さよなら」 最後に笑いたいなだけれどあぁもう泣きそうなんだ 過去形 隣り合わせ 沈みゆく 褪せてく 君との距離はもう何万光年彼方だって どんなに『最初に』って祈る度僕を駄目だと叱って欲しかった だからもう忘れたんだ! イヤだ!全部を忘れられない 下らない、愛の成り下がりでしょ? 廃っていったって、過去になっていったとしても どうか忘れ足りない君に愛ではない何かを 抱いてる、抱いてる、だけ
3.
いっそこのままさ 君の体温貪ってさ 奥の奥のその奥までも満たしてみたいだけ。   今更鏡の中 呪ったってどうしようもないしな 過去も今も未来も全部 食べちゃいたいんです。 だらだら流れ出した 君と愛と憎、拭き取ってた。 クスリ、切れる、痛みは、ないね。 またほらね、全部嘘じゃんか 何度も失った毎日の中で 虚飾すらも綺麗だった? こんなみじめなあたしをいま ねえ、たすけて! 愛せない 許せない また願い 叶わない この狭い 部屋世界 壊せずに 声を張り上げた 待ってたって、無駄。 君にはなんもないからさ 鏡に写る君が不細工で 可笑しくてわらけてる きっとこのままじゃあ 君と対等になれんなあ ブスに割ける時間はないね 君のこと分かっているよ それだって正当化 「捨てないで ねえ、どうか」 もういいや、そういうの。 移り変わり浮気した日のこと 今は覚えてないや。 軽薄で気まぐれで弱くて 薄っぺらで無意味で姑息で 可愛がられ慣れてる、馬鹿。 化け猫みたい その声が その喉が その腕が 愛せない 枯れ果てた 心まで 不細工で 僕は呆れてる だってもうそれじゃあ 君には愛想が尽きた 頭の悪い君じゃそれすらも 解らずに管をまく ねえこわいよ、 あたしきえたいよ、 よるがあけてもまだくらいまま 変わりたい 変われない それでもいい 訳がない クソ馬鹿な お前にも この僕が 教えてやるから 大嫌いなんだ! そのままずっとそうしてな? 頭の悪い君じゃあ、 愛せない、買われない これからも
4.
遠くで僕を見ていた君は 僕の秘密を知ってしまった 放課後 チャイムの音 もうなにも信じられない? なまぬるい風 差し込み 揺れてるまつ毛 いつもと違う 温度感が 「見透かされてる?!」 そんな気がして、嫌。 みんな帰ったよ だれも来ないよ 今チャイムが終わる どうして君には、騙されたいの? いま君の言葉だけ信じて教室飛び出す 誰もいない星で僕と汚れてみても、いいでしょ? それでも君を愛してる。 忘れたことさえ忘れて幸せでいよう。 よそ見はだめよ。 ほら、ついておいで。 手と手触れあってる、それだけで 君を知りたい、できないなら意味ない また狡い言葉ばかりちらつかせて 掴めていない本当の言葉 見透かされてる様なその目は 宇宙みたいだなって 嘘でも君の言葉で僕は溺れてたいよ。 世界を壊す重さで沈んでいたいよ。 君は僕のこと愛していない それだけのこと いたいのいたいのとんでゆけ おまじないが本当になる世界で ふたり息をする。 あいつらみんなを死なせて、幸せでいよう。 世界のおわり いま、ふたりぼっち。 赤く染む唇、海を見た。 いつからか僕らは大人に。 「歩ける?」 「歩けない。」 だから、さよなら。 微かに残ってるおまじない (いずれ旅立ち、忘れないよ。) (思い出抱いて、さようなら) いま君の言葉だけ信じて教室飛び出す 二人だけのこの世界が崩れていくね。 でも、 でも、 それでも、 僕を愛してて。騙され上手な僕だけ。 僕等帰れない 「ふたりきりになろう?」 「気持ち悪い」
5.
休みがちだった。 【関心・意欲・態度】 それら総てが下らなくなってしまった。 要らない、要らない、恋人なんて。 そうですか(笑) 知らない、知らない、愛情なんて。 知らん振りのぽっかり空いた心の穴に 刺さる針が痛いんだよ! 嫌い。大嫌いだ。 アンタ達は皆、空っぽなのさ。 無駄に歩くばかりが人生で。 痛い。 「期待しないでいたいんだ。」 「全部諦めた。」なんて思えないや。 僕が君の全部になっていたい。 愛されていいんだよ。 要らない、要らない、友達なんて。 本当さ。 要らない、要らない、父さんだって。 要らない、要らない、恋人なんて。 知らない、知らない、愛情なんて。 要らない、要らない、要らない、要らない、 要らない、要らない、こんな世界なんて。 本当に寂しいのなんて僕だけなのに。 過去も今も未来さえも。 嫌い。大嫌いだ。 アンタ達は下らない生命なんだ。 無駄に集るばかりが習性で。 今、居たい。此処に居たい。 全部抱きしめたい。 何遍傷付いたって。 僕が僕の全部を肯定したい。 生活はどうしたってずっと変わらないよな、 言えないまんま、伝わらぬまま、
6.
アンハッピーガール 169BPM 近寄らないで 軽々しく喋りかけんな ごめんなさいね お前なんか覚えてないわ 雑魚が 退けや じゃあな 馬鹿な 女 ばっか 楽しくないね さっさとどっか行け しっし 汚らわしいね 汚いその手をちょん切って 目をくりぬいて 何も視えない様潰して 『可愛くないね』お前に言われたくはないね 鏡みないで ねえ一言もしゃべらないで あたしだけなの、多分あたしだけなの 分かっているの、あいつらより優れてる この言葉の意味さえもうわかんないかな? 触らないでよ、わからないでよ 離さないでよ、わかってよ、 わかってよ あたしのこと!ねえ 『君だけ』だなんて嘘 この先もずっとそう 消えたくなる 終わりたくなる あたしだけが、アンハッピーガール 気に入らないの。キモくて君、気に入らないの。 ねえ馬鹿にしてんの? わたし以外考えらんない。 あー はやく来てよ メーデー 君を想うせいで 誰でもいいの?君本当は誰でもいいの? お前らしいね。そのダサさがお前らしいね。 惨めじゃないの?そのやり方惨めじゃないの? 化けの皮を剥いで 君を暴きたいな 許せないんで。それ絶対許せないんで。 ヘラヘラすんなふざけんな?で?ふざけんな?で?ふざけんな? ヘラヘラすんな ふざけんな?で?ふざけんな?ねえわかってる? ヘラヘラすんな ふざけんな?で?ふざけんな?で?ふざけんな? ヘラヘラすんな ふざけんな?で?ふざけんなお前。 わからないでしょ わからないよね わからないでね わかるならわかってね あたしのこと ねえ また身体を対価にして、満たそうだなんて思う 許せばいい?忘れればいい? 可哀想な アンハッピーガール きもちいね あたしだけが繋がって 金も愛もなくなって でもそれがなんか嬉しくて もうどうしようもなくて泣いてる、バーカ。
7.
指先から伝う温度 悴んでいるの 君と体温  わけあって 恋をしていたいの 黒とピンクが今僕たちを支配し始めて 知能指数が眩んで毒々と脈が煩くて もうダメみたいだ わすれないでいて これから黒とピンク混ざっていく 次第に身体から力が抜けてく 触りたい 触りたい 君の心の中まで このちゃちな二人をシーツの純白が包む 君の残り香を思い出しては一人、白昼夢。 僕は今日君を失って正気を失って。 こんなにもひどく汚したいのは君が初めてさ デカピテイターで壊して!涙目のままで! 大大嫌いな君と愛し合いたいの 痛いの痛いのとんでけ 眩んじゃうくらいの怪と快を曖昧だなんてさあ ふざけたふりでふたり触れ合っていた深くまで不純異性交遊 見向きもされない星で僕ら不純物 むさぼった愛の抜け殻になり果てたいのだ 絡まれ、赤い糸で。 寂しさに絆され、僕等今どろどろ溶けていく。 僕以外の誰かに優しくはされないでよ。 期待外れの世の中で。
8.
いつもそうだった。 歌いたかった、本当を。 『誰かみたいだな』ってまた、自嘲。 不意に迫った劣等が僕を包んでいたんだね。 過去を許せそうにないのに。 涙の純度が落ちていくのを見ていた。 哀しかった?悔しかった? なんて。 貴方が産まれた時、存在さえもはしたなくなった。 変わってみたかった。戻りたかった。 今、僕の心ごと誰か攫ってどうなったって。 きっと伝えたい事なんて、何一つと無かった。 僕は最低だ。 もう終わろうか。 なんてナイフを突き立ててみたけど、 突き立ててみたけれど、 いつもそうやって逃げていたんだって気付いた時、 心臓さえも疎ましく思えた。 ねえ許して欲しかった。許さないけど。 そんな僕も音楽も全部潰して。 今もそうやって膝を抱えて 「死ぬのはイヤ」 だなんて溢している。 貴方にとってはもう 要らない存在でも、 僕にとっては命より重い。 貴方が産まれた時先天性と対峙した僕は もう笑っていたかったんだ笑えなくなっていたんだ。 それでも欲しい言葉は一つさ。 「愛してるよ。」
9.
フィリア 05:12
たとえばぼくがおかしたつみと このれっとうかんだけがきえないな まぶたのうらまで みすかされているような きみのそのしろいはだと あのやわいくもを かさねてしまう こぼしたひびをあつめて またぼくはおもいだす ぼくはいまきみのてをはなした いえないでいたままでさよなら なきながらなきながらいのるの ゆるされますように つくりわらいさえ とてもきれいとおもえた きみのそのわらいかたも とうめいなこえも わすれてしまう いいの もう いいの だいせいかい ふせいかいを 淘汰、 死、 手 「生まれ変わるなら死なずにいられる?」 「……。」 このときがほころびてかわした きずさえもないのならさよなら だきしめていたらまたさいごが くずされますように ぼくはいまきみのめをみつめた それだけでゆるされたきがした でも、 ぼくらにはぼくらしかないから このほしはもえさかるさよなら まばたきがおさなさをあいした くつがえさぬように きすをわかちあう それでいいとおもえたら きみのそのこわいものも あのかがいしゃだって わらえているだろう

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released February 1, 2023

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